-機能材料,マイクロナノ加工,バイオの融合-

京都大学 平井 義和
京都先端科学大学 田畑 修
(Last Update: 2024/11/01)

更新情報・News

  • 2024/11/01 第54回定例会は12月16日に開催します。
  • 2024/10/11 第53回定例会は10月10日に開催しました。
  • 2024/09/13 「スタートアップ・ベンチャー会員(年会費:20万円)」を設定しました。
  • 2024/09/13 規約を改定しました。
  • 2024/07/12 第14期の一般会員(法人または個人)は、随時、募集中です。
  • 2024/07/08 第52回定例会は7月8日に東京駅前で開催しました。
  • 2024/03/19 第51回定例会を3月19日に開催しました。
  • 2023/12/25 第50回記念定例会を12月25日・26日に開催しました。
  • 2023/10/05 第49回定例会を10月5日に開催しました。

定例会のご案内

第54回定例会(ハイブリッド形式で開催)

  • 日時:2024年12月16日(月) 午後1時15分〜
  • 方式:TKPガーデンシティ京都タワーホテル(対面)とZoom(オンライン)のハイブリッド形式
  • プログラム
    • BReeD FUTURE
    • IEEE SENSORS2024
      • 畑 良幸(名城大学)
    • MicroTAS2024
      • 鈴木 孝明(群馬大学)
    • 機能創成デバイス工学研究室の最新の研究成果

ご挨拶

田畑 修

MEMS技術は、材料の多様化、加工の微細化、応用分野の多様化を伴いながら深化し、産業の基盤技術としての地位を固めてまいりました。新規な要素技術を応用した製品もセンサ・アクチュエータからMicroTAS、臓器チップ(Organ-on-a-Chip)など物理、化学、バイオ、医療と多様な分野に展開しています。センサ・MEMS分野に関わる材料メーカー、装置メーカー、応用製品開発メーカーは、いずれも自社技術の競争力を高め、他社との差別化をするために、研究開発における選択と集中が求められており、特化した製品分野における高い技術開発が必要とされています。しかし、技術の多様化に伴い、研究開発動向を見極めて自社の新しい研究開発方向を定めることは加速度的に困難になりつつあります。

MEMSの深化を支える基幹技術の中で、常に最も重要な技術として位置付けられてきたリソグラフィ技術を例にすると、レジスト技術は厚膜化のみならずMEMSの構造材料および機能材料として発展を続け、また露光技術は光源の多様化、短波長化のみならず移動マスク露光、マスクレス露光などの多様な方式が提案されています。自社の新しい研究開発方向を定めてリソグラフィプロセスの中の個別要素技術を開発するには、一連のリソグラフィプロセス全体、さらにはエッチングなどの後工程も含めた全体工程の中で自社技術を評価することが必要です。しかし、個々の材料メーカーや装置メーカーが、一連の工程に関連する多様な個別技術の研究開発動向を見極めた上で、技術課題を見つけて製品開発に反映させることは容易ではありません。

企業で15年間、大学で25年、センサ・MEMS研究一筋に携わり、ナノ・マイクロ領域の3次元加工を常に研究の中核としてきました。京都大学ナノテクノロジーハブ拠点の設置を契機として、企業におけるセンサ・MEMS分野の製品開発を支援し、日本の技術イノベーションを推進するために、2011年9月に「有機機能材料のリソグラフィ加工コンソーシアム」を設立しました。現在、当コンソーシアムはナノ・マイクロ加工技術を中核に据え、MEMS・センサ・バイオ応用に関わる調査・情報交換を行うことで次世代の研究開発動向を見極めると共に、共同で基礎技術の研究開発を行って成果の共有を目指しています。

新型コロナ禍の長期化が避けられない今、コンソーシアムを通じた当該分野の調査・情報交換に関する企業ニーズはますます高まっています。2024年9月からの第14期では、第13期に引き続いて、①参加者は場所を問わずどこからでも参加できる「オンサイト&オンライン融合(ハイブリッド)方式」で開催し、②会議終了後の意見交換会も開催します。シリコン半導体微細加工を基盤技術とするMEMSを中心にし、その応用分野としてバイオ、細胞、医療分野も含めて、ますます発展的にセンサ・MEMS分野に関わる企業の研究開発支援を実施して参る所存です。この趣旨にご賛同頂ける企業には、是非とも会員としてご参画頂きますよう、お願い申し上げます。

  • 京都大学 有機機能材料のリソグラフィ加工コンソーシアム 規約(2024年9月)【PDF】

2024年7月吉日

平井義和(京都大学)

田畑修(京都先端科学大学)

亀井謙一郎(NYU・アブダビ校)